新型コロナへのデイサービス(通所介護)の対応について、利用している者の体験を書いてみたいと思います。
義兄がデイサービスを利用し始めてから、もうすぐ1年になります。週に2回のデイサービスを続けてきましたが、新型コロナの感染が広まった3月から5月まで、利用を自主的にお休みしていました。
そろそろ落ち着いたかなと判断し、6月から利用を再開し、現在に至っています。
- 義兄がデイサービスを利用する理由を改めて考えてみた
- デイサービスでは新型コロナ対策としてどんなことを行っているか
- 新型コロナに感染しないために気をつけることとは?
- これからのデイサービスの利用について
こんな感じで、新型コロナが心配な今、デイサービスを利用することについて、考えてみることにしました。
義兄がデイサービス(通所介護)を利用する意味を考える。1年間利用してみた感想は?
横断性脊髄炎で「車椅子の生活」を覚悟する
義兄の介護が始まるようになった経緯を、簡単にお伝えします。
義兄は2019年3月に突然、腰から下の痛みで動けなくなり、救急搬送されました。すぐに「横断性脊髄炎」と診断され、どんな病気かもよくわからないまま、とりあえず治療を受けることになりました。
すぐにリハビリが始まりましたが、脚が思うように動かず、自分で立つこともできません。医師からは「車椅子の生活になるでしょう」と言われ、目の前が真っ暗になりました。
介護している義母はどうしよう。車椅子の義兄を迎えるためには、家のリフォームもしなければいけない。・・・その時はパニックになりそうでしたが、いろんな人に助けられ、1つ1つのことを解決していきました。
義母は特別養護老人ホームに入所することができました。
週に2回のデイサービスと訪問リハビリを開始する
義兄は4か月の入院中にリハビリに一生懸命取り組んで、杖をついて歩けるまでに回復しました。本当に、これは奇跡です。
退院後、すぐに週2回のデイサービスと週2回の訪問リハビリ、週1回の訪問看護が始まりました。
義兄が通うことになったデイサービスは、2か所です。
1か所は地域密着型通所介護で、定員が10名程度、もう1か所は、リハビリやレクレーションを行う比較的規模の大きい通所介護で、定員が50名程度です。
義兄は特に地域密着型通所介護の方を気に入り、毎週楽しみに出かけていました。体調不良の時以外は、一度も休んだことがありません。
新型コロナでデイサービスをお休みすることに!改めて利用の意義を考えた
新型コロナの感染予防のため、デイサービスを自主的に休むことにした
新型コロナの感染が拡大したのは今年の2月くらいからです。
デイサービスは2か所とも、お休みにはなりませんでした。コロナ対策をしっかり取って、利用者を受け入れていました。
実際、1人暮らしの人や、自宅での入浴が困難な人は、デイサービスを休むのは大変なことです。でも、コロナ感染は怖い・・。
休んでも大丈夫な者が休むのがいいと思いました。
義兄は、自宅で入浴ができますし、散歩もリハビリもできるようになっていました。
2つの事業所にお休みしたい旨を伝え、自宅待機となりました。
新型コロナ自粛中に自宅でやったことは?
義兄はなるべく毎日歩く習慣をつけるようにしており、デイサービスでも、外出する時間を入れてもらっていました。
自宅での散歩は、今では1人でできるようになりましたが、3月の時点では必ず私が付き添っていました。毎日はなかなか厳しかったのですが、できるだけ義兄と一緒に外に出る時間を持ちました。家の中でのリハビリも行いました。
新型コロナでの自粛期間は、多くの人にとって大変な時期だったと思いますが、私にとっても、義兄と一緒の時間が長くて、行き詰まりました。
デイサービスは、義兄にとっても家族にとっても、必要なものなのだと痛感しました。
義兄は人とコミュニケーションを取るのが好きで、またデイサービスで料理をしたり買い物に行ったりする時間を楽しんでいたので、自宅でテレビを見て過ごす日々は、退屈だったと思います。
この期間にいいこともありました。義兄はかなり歩行が安定し、ついに1人で散歩に出ても大丈夫になったんです。私も少し楽ができるようになるので、うれしく思いました。
新型コロナの自粛解除でデイサービス利用を再開!感染しないための事業所の対策とは?
デイサービスでの新型コロナ感染についてのニュースが報道されると、不安になりますね。
横浜市 新型コロナ感染確認
8/13 48名新たに高齢者デイサービス施設での集団感染が判明
市が本日公表のうち
施設職員6人
利用者4人
他市在住者含め17人検査して15人陽性とのこと施設名は非公表
高齢者は高リスク
どのような状態で集団感染に至ったのか等
できるだけ情報公開して対策を共有すべき pic.twitter.com/A7iJ2D3wSq— 井上さくら(横浜市議・無所属) (@sakuraline) August 13, 2020
不安だけど、ずっと家にいるわけにもいかないし・・・。家族はいろいろ迷いますよね。
義兄は、6月から再びデイサービスに通うことにしました。1か所は依然からの地域密着型の通所介護ですが、実はもう1か所は、少人数のリハビリ専門デイサービスに変更しました。このいきさつについては、後日またお伝えします。
2か所とも、新型コロナの感染予防の対策をしっかり行ってくれています。
どんな対策かというと・・・
- 自宅を出る前に必ず検温と体調のチェックをする
- 職員も利用者さんもマスク着用とする
- こまめにテーブルやリハビリ器具などを消毒する
- こまめに換気する
- 利用者さんに手洗いや手指消毒、うがいを促す
- テーブルの上に透明のアクリル板を置く
だいたいこんな感じです。ほとんどの事業所が同じような対策を取っていると思います。
義兄に、両方とも同じようにやっているかたずねたところ、1か所がより厳しく、こまめに消毒や換気を行っているとのことです。
程度には多少、差があるのは当然でしょうね。
義兄が安心してデイサービスに通うことができているので、これだけの対応をしてもらえれば、十分です。
まとめ
新型コロナの感染者がなかなか減らない状況で、デイサービスの職員さんたちは神経をすり減らしていることと思います。自分たちのデイサービスで感染者を出したら、大変なことになりますから。
沖縄の通所介護施設で、死亡者が出ましたね。ショックなニュースです。
2人死亡 通所施設で32人感染 (NHK)
沖縄県は16日、新型コロナウイルスへの感染が確認されていた2人が、死亡していたことが新たに確認されたと発表しました。 また、クラスターが発生している、うるま市のデイサービス施設の関連で、これまでに感染が確認さ…https://t.co/7w6vftD4hE#ニュース pic.twitter.com/GBUCYpVVoq
— 全国のニュース (@cvb_224) August 16, 2020
今回のコロナの件で、介護のサービスを受けられるのは、当たり前ではないのだという経験をしました。私たち家族にとって、安心して介護施設を利用できるのは本当にありがたいことです。
職員さんたちは、忙しい任務にさらに負担が増すことになります。認知症の人もいるので、対策の意義を理解してもらうのは難しいでしょうし・・・。
皆さんがゆっくり休息を取ることができ、健康を維持してくださるように祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。