認知症の人の「食べてない」への対処法はどうする?家族のイライラを防ぐ方法とは?

認知症の人が、食事をしたのに「まだ食べてない」と言ったら、それを受け入れることはできますか?

 

私は最近まで、義母に「さっき食べたでしょ」と言わずにはいられませんでした。義母の記憶を正そうとして。

でも、本人の言うことを否定するのはNGだそうです。よけいに頑固になり、「食べてない!」と言い張ったり、興奮したりして、逆効果になります。

いちばんいいのは、「今作っているから、待っていてくださいね」と言うことだそうです。

 

ここでは、「食べてない」と言う人への対応について、考えていきましょう。

 

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高齢者は、食べてもすぐに忘れる!義母の「食べてない」にイライラする日々

食事をしたばかりなのに、そのことを忘れて「食べていない」と言うのは、認知症が軽度から中度のときによく見られる症状なのだそうです。

 

短期記憶が残りにくいのが認知症の特徴です。満腹感は脳で感じるのですが、脳の機能が落ちているので、食事したばかりでもお腹がすくのはよくあること。

それは納得できるのですが、「食べさせてもらっていない」と言って騒がれたら、家族はムカッときますよね。

叱らない、イライラしないなんて、無理です。

 

毎朝、義母の家に行き、義兄に「朝ごはんは普通に食べられた?」とか「薬は飲んだ?」と確認します。なるべく義母に聞かれないようにします。義母がこれを聞いたら、「だれが朝ごはん食べたって? 私は食べてないよ!」と言うからです。

少し前の私たちだったら、どんなパンを食べたとかどのくらい牛乳を飲んだとか、義母に話して理解してもらおうとしたけれど、最近になってやっと、それは意味のないことだと悟り、説明するのをやめました。

でも、午後になってまた同じようなことがあると、穏やかに対処できません。

 

いや~、介護は修行です(笑)。

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 認知症の人は、食べてもすぐに忘れるのは当たり前!

認知症の人が、食べたことを忘れるのは、他のことを忘れるのと同様、しかたがないことなんですね。本人に「食べた」と理解させるのに必死になったとしても、5分後には忘れます。

 

義母の物忘れがひどいのは今に始まったことではないのですが、なぜか「食べてない」と言われると、ほかのことよりもイライラの気持ちが強くなります。

 

それはなぜか、考えてみました。

  • 私が一生懸命作った食事を「食べていない」ことにされたから。
  • 何度も「お腹がすいた」と言う義母に対し、いやしいと感じてしまうから。
  • 「自分は家族に食べさせてもらっていない」という、こちらを責める気持ちがあるのが伝わってくるから。

 

よ~く考えると、認知症なのだからしかたがないし、許せることばかりなんですけどね。こちらがその時にイライラする気持ちをコントロールするしかないのだと思います。

こちらが穏やかに対処できれば、本人も落ち着くんですよね。

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 認知症の人は「食べていない」と言う!どう対処すればいいの?

 

しっかり食べているのに「食べていない」と言う認知症の人に、どのように対処するのが望ましいのでしょうか。一般的に言われていることは、以下のとおりです。

  • 本人の言うことを受け入れて、「今、したくをしているので、待っていてくださいね」と言うと、本人は納得し、安心する。
  • 空腹感をまぎらわすために、少量だけ、おかしや果物、あるいはカロリーや塩分があまり高くないものを食べてもらうと、本人は満足する。
  • 食べることから気持ちをそらすために、何かほかに集中できるものに誘う。あるいは本人の気がまぎれるように、話し相手になる。

すでにご存じのことばかりかもしれませんね。

 

私は、義兄と相談して、義母がお腹がすいたと言うときは、こんなものをあげています。あ、おやつは別に食べていますよ。それ以外に、ということです。

  • チョコレー
  • ようかん
  • おせんべい
  • チーズ
  • あめ

 

すべて、小さい個包装になっているものです。ほんの少量を食べてもらい、「もうすぐご飯だからね~」と言います。お茶を飲んでもらうこともあります。

 

お腹がすくのはだいたい、昼寝から覚めた、夕方です。ぐっすり眠るので、本人は、今が朝だと思っていることが多いんです。

 

先日、義母が炊飯器からご飯を茶碗によそって、しょうゆをかけて食べていたそうです。午後4時ごろ、義兄が入浴している間のことでした。

お腹がすいたというのはもちろんでしょうが、「起きたから、朝ごはんを食べなきゃ」と思い込んでいるというのもあると思います。

 

家族が、本人の目に触れないところに食べ物を隠しておくと、いろんなところを探し回ることもあります。戸棚の中を探し、そこにないと別のところを探し、冷蔵庫を探し・・・。

戸棚の中のもの、冷蔵庫の中のものを全部出してしまうこともあるそうです。

 

義母が普段過ごす部屋と食器戸棚は、わりと近い所にあり、その上の方には、お菓子やあめを入れていました。

ところが、義母がテーブルに片方の手をついて、戸棚の上からおせんべいやあめを取って食べてしまうことがあったため、そこには食べ物を置かないことにしました。

 

冷蔵庫の中のものを食べたり缶ジュースを飲んでしまうことも、ごくたまにあります。冷蔵庫にかける鍵があるそうですが、まだそこまではしなくてもいいかなと考えています。

 

そのうち、もっと深刻な状況になるかもしれません。その時にまた対策を考えます。

 

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まとめ

認知症の人が、食べたのに「食べてない」と言うのは、どうしようもないことなのです。短期記憶が残らないのですから。

「さっき、これこれを食べたんですよ」なんて言っても無駄です。本人を逆上させるだけです。

「今、準備しています」と言って、納得してもらいましょう。納得できないようだったら、少量だけ、食事にさしつかえないものを食べてもらうのもいいですね。

 

本人の目につくところに食べ物を置かない方がよいですが、どこに隠しても、必死で探し回る人もいます。家の中が荒らされて大変な思いをすることも。

 

多分、体験した人にしか、本当の大変さはわからないと思います。

 

こちらが目をつり上げて、本人の言うことを否定しても、疲れるだけです。1日3食のつもりが、4食、5食になったとしても、お腹をこわさないなら、よしとしませんか?

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