高齢者の便秘を解消しよう。負担が少なくて効果的な方法とは?

高齢者の便秘に悩まされていませんか?

もう何日便が出ていないのですか? 年齢を重ねると、自力で便を出すことが困難になってきますよね。

薬を飲んでも出ないので、もう少し薬の量を増やしてみると、今度は下痢をして大変なことに・・・。もう、嫌になります。

介護において、便がスムーズに出ないというのは、ほんとうにやっかいなことです。

ここでは、どのようにして高齢者の便秘を解消したらいいか考えてみることにしましょう。

 

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義母の便の管理をする日々

私の義母は88歳(2017年10月現在)。5年くらい前から、便秘に悩まされています。といっても、悩んでいるのはほぼ家族のみで、本人はあまり困っていない様子。なぜなら、便が出ないと不快かと思いきや、お腹が張るわけではなく、普通に食欲もあるからです。

義母は認知症なので、今日便が出たかどうかを忘れてしまい、家族に便が出た、出ないを正確に伝えることができません。かつて頭がはっきりしていた時は、「便が出ないんだけど・・・」と自分から言ってくれたので、今よりもずっと楽でした。

今は、油断してしまうと、1週間便が出ていないなんてこともあります。

硬い便が肛門のところにある時は、指を入れて出すと、後の便が出てきます。摘便は、できたらやりたくないので、どうしようもない時だけです。

義母は昔から食欲旺盛で、食べるのが大好き。お肉大好き、魚も好き、野菜も果物も、何でも食べます。バランスのよい食事を出すことを心がけていますが、食物繊維の多いものを、と特に意識することはありません。食事については、もう少し工夫した方がいいとは思っています。

義母の便秘を改善するために、今までいろんなことを試しました。

まずは病院で整腸剤をもらいました。薬の名前はラックビー。これは全く効きませんでした。次に、下剤(薬名:ピムロ)を処方してもらいました。これは効きすぎて悲惨なことになったので、とりあえず中止にしました。

そして浣腸。肛門から浣腸液を入れましたが、肛門のしまりが弱くなっている義母にとって、浣腸液を腸の中にとどめておくことは難しく、すぐに出てしまいます。ベッドに横になって入れてみたら、いくらかとどまったようですが、そこからトイレに移動できないので、ベッドの上での排便。これがまた大変でした。

浣腸は、本人も私も大変な思いをする割にはすっきり出ないということで、使うのをやめました。

現在は、病院から処方された薬を飲んで、便をやわらかくしています。やわらかくなりすぎて便失禁ということも多いのですが、出ないよリはずっといいです。

それでも時々、油断してしまうと、1週間便が出ていないなんてこともあります。硬い便が肛門のところにある時は、指を入れて出すと、後の便が出てきます。摘便は、できたらやりたくないので、どうしようもない時だけです。

義母の便の管理は私の仕事。面倒でわずらわしいけれど、大事な役割を担っています。

 

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食べ物、サプリメント、健康食品をいろいろ試した

便通がよくなりそうな食品であるバナナ、牛乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料などは、その日のお腹の具合によって効果があるのかもしれませんが、基本的には、食べてもあまり変わりません。

サプリメントや健康食品もいくつか試しました。比較的長く続いたのが、カイテキオリゴという、てんさいオリゴ糖です。通販で購入していました。

どんな飲み物や食品に加えてもほとんど味が変わらず、すぐに溶けて飲みやすいので、義母は無理なく続けることができました。カイテキオリゴは、1カ月3000円程度。これなら、まあ続けられると思いました。

しばらく飲み続けて、3日に一度くらいの自然なお通じが続いていたので、これはいいと思っていたけれど、また出なくなりました。

相談窓口の人に相談して、1日1回で飲んでいた量を半分ずつ2回に分けて飲むようにしたら、またお通じが復活。しばらくは安定して便が出ていましたが、それも長くは続かず。

さらにまたいろんなものを試すのですが、効果がわかりにくく、長く続けられそうなものがありません。

結局、病院で酸化マグネシウム(薬品名:マグミット錠)を処方してもらい、それで2日~5日に一度くらいの排便という形で落ち着いています。

この薬の飲み方もいろいろ試してみて、今の量になりました。これについては、後ほどくわしく書きますね。

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お腹マッサージの効果とは

薬や健康食品とは別に、私はある時、お腹マッサージを教えてくれる企画に参加しました。おへその周りを指でゆっくり押していくというもので、便秘や冷え症に効果があるというものでした。

自分用に学んだこのテクニック、今では義母の便秘に使っています。そしてこれが、最も効果があると思っています。

高齢者の便秘は、腸の働きが低下したり、便を押し出す力が弱くなることに加えて、便意を感じにくくなることも原因になって

義母は、特に認知症が進んでから、便秘がひどくなりました。そして、何日も出ていないのにそのこともわからず、毎回、おいしそうにご飯を食べるのです。

私は義母を近距離介護しているので、義母の便の管理が完璧にできているわけではありません。「便は出た?」と聞いても、はっきりした答えが返ってこないのです。

出ていないと思って薬を1錠追加したら、デイサービスの連絡帳に「今日、バナナ1本分の便が出ました」と書いてあるのに後から気づくこともあります。また、本人が「出たよ」と言うので安心していたら、実際は何日も出ていなくて、便が腸の中でコチコチに硬くなっていたことも。

そんな失敗を避けるためには、お腹に触ってみると、義母の便秘の状態がだいたいわかります。

まず、便がたまっていると、腸が硬くなっていて、軽く触っただけで、痛がります。ひと押しするごとに「痛い!」と騒ぐので、まるで虐待しているかのようです(苦笑)。

便が大量に出た直後は、お腹はやわらかくなっていて、痛みはありません。

お腹の硬さには個人差があって、これは何度も相手のお腹に触ってみないと、どの状態を硬いと言い、この状態をやわらかいと言うのか、わからないと思います。

腸の働きが悪くなっている義母のお腹を軽く押していくと、時々、ぐるるる、という音がします。この音がすると、お腹に刺激を与えたのかなと感じます。

お腹のマッサージは、義母にとっては比較的効果があるのですが、それならなぜ毎日やらないかとお思いでしょうね。

それは・・・面倒だから、です(^_^;)

ついつい、後回しにしてしまうのです。毎日やっておけば、後々楽だとわかっているのに、何日も便が出ていない状況になって、マッサージをするなんて、義母を苦しめるだけなのに・・・。ごめんなさい、お義母さん。

薬の量を一気に増やすと、便がやわらかくなりすぎてしまうので、薬の量を調整しつつ、お腹マッサージをする。これが、義母の便秘解消のやり方です。

 

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酸化マグネシウムを飲み続ける

本当は、薬で便秘解消なんてしたくなかったんです。今でも働きの悪い腸が、薬に頼ることによって、もっと悪くなるような気がして。

でも、おだやかに作用するこの薬が、義母にとっては負担にならず、合っていると思うんです。

酸化マグネシウムは、市販薬として手に入れることもできます。便秘薬の中では比較的副作用を起こしにくい薬だとされています。

腸内で周りから水分を集めて、便をやわらかくする働きがあります。医師から、一緒に水分を多めに取るように言われました。

義母の便秘には、この薬の量を調節しながら使っています。

酸化マグネシウムを毎朝1錠、それに加えて1日おきの夜1錠。これが、今の義母にとってベストな量です。

1日1錠だと、ほぼ出ません。お腹マッサージを毎日やれば、もしかしたら出るかもしれませんが、それは難しいです。1日2錠にすると、便がゆるくなって、失禁します。これは何度も体験しています。

そこで、1錠の日と2錠の日を交互にしてみました。便は、やややわらかめですが、失禁するほどではなく、ちゃんとトイレに座ってから、出ています。

デイサービスで出ることもあります。便失禁して、着替えを借りてくることもあります。

便の管理は、食べることを管理するのと同様、とても大事なことですよね。そのことを考えるとストレスになるという人も多いです。

失敗して下着や洋服、トイレやそのほかの部屋を汚すこともあるでしょう。本当に、イライラがピークになることもありますよね。私も、「着替えたばかりなのに、また?」なんて、声を荒げてしまうこともあります。

その人に合った薬は、医師や薬剤師と相談したり、いろいろ試してみたりして、見つけるしかありません。大変ですが、あなたしかやれる人はいないのです。

 

まとめ

高齢者の便秘は、医師とも相談しながら、対策を考えるのがよいと思います。

手軽に試せる食品や健康食品で、その人に合ったものがあるかもしれません。でも、金銭的にもあまり負担にならないものでないと、長続きしませんよね。

私は、義母の便秘解消に、酸化マグネシウムを選んでいます。

もし可能なら、お腹をマッサージすることを、試してみませんか? 時には、薬よりも効果があるかもしれません。

介護する人も、される人も、ストレスがたまらない解消方法が見つかるといいですね。

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