認知症の人の家族が入院したら、本人はどのていど理解できるのでしょうか。また、どんな反応をするのでしょうか。
今日は、義母の腹部のCT検査を受けに行きました。かかりつけの内科にはCTの設備がないため、いつもこちらの病院で検査を受けます。
実は、この病院には、1か月半前から義兄が入院しているのです。そこで、義母を義兄に会わせようと思いました。
認知症の義母は、義兄が入院してさみしいと思うのですが、自分からあまり義兄のことを話しません。どこまで理解できているのかな?と思うこともしばしば。
でも、こちらから義兄の話をすると、「私も病院に行きたいんだけど・・・」と言います。89歳、認知症、歩行が困難。こんな義母を、義兄のお見舞いに連れていくのは、なかなか難しいのです。
今日は、1か月半ぶりに、義母と義兄が対面しました。
息子がいなくてさみしがる義母
義兄は、「急性脊髄炎」のために、入院しています。
入院については、こちらに詳しく書いています。
→ 介護者である義兄の入院で、義母の介護をどうするか模索中!
入院する前は、義母は義兄によく憎まれ口をきいていました。あまりに近い関係だと、甘えてしまうのでしょう。義兄は笑って聞き流していましたが、私がいない時は、言い返していたのかもしれません。
私が義母に、「おにいさんがいなくてさみしい?」と聞くと、「けんかする相手がいなくて、さみしい」と言います。
私「今日、おにいさんの病院に行ってくるね」
義母「あたしも行きたいんだけど・・・」
私「病院にはいろんな病気の人がいて、移されたらいけないから、今はやめておこうね」
何度も繰り返される会話です。
義兄の入院で、義母の認知症が進んだみたい
義母の頭の中は、どうなっているのでしょう。一緒に住む長男が入院して、近くに住む次男のお嫁さんが泊まりに来てくれている状況を、どうとらえているのでしょうか。
義母は、義兄が入院してから、また認知症が進んだように思います。私はずっと義母と一緒にいられないので、一人でいる時間が長くなります。すると、義母はほとんど寝ています。
デイサービスとショートステイに行く回数が増えましたが、だから刺激が多くなっているかどうかはわかりません。むしろ、自分がどこに行き、何をしているのか理解できず、混乱しているのかもしれません。
認知症の人は、自分の周辺の環境が変わると、不安やストレスを感じ、認知症の症状が悪化することがあると言われています。
デイサービスの職員は、最近、義母が元気がないと言っていました。
やはり、義兄の不在は、義母にとって、何らかのダメージになっているのだと思います。
義母が初めて息子を見舞う
義母のお見舞いについてです。
義母のCT検査が終わり、会計を済ませました。息子に義母を見ていてもらい、義兄の病棟のナースステーションへ。
「義兄の母が検査で来ているので、少しだけ連れ出してもいいですか?」と看護師にたずねると、「病室で少しお待ちください」との返事。
病室に行くと、「これから先生の回診があるんだよ」と義兄。先ほどの看護師が、「医師の回診が終わるまで、ここを離れるわけにはいかないので、お母様をここに連れてきてくださいますか?」と言います。
病室が狭いので、息子は1階で待機することになり、私は義母を連れて病室へ。
感動のご対面!となるかと思ったら、あっさりしていました。
私が間に入らなければ、話がはずまない2人。
義母「毎日、何してるの?」
答えようもない質問に、私が答えます。「おにいさんは、毎日、リハビリがんばってるんだよ」
義兄「一人で立てるようになったんだよ」
義母「あんた、立てなかったの?」
義兄「うん。・・・知らなかった?」
義母「知らなかった」
私は義母に、義兄が歩けない状態になっていることを知らせていませんでした。心配させたくなかったので。
でも、あまり驚いていない様子。義兄の病名や症状には、ほとんど関心がないみたいです。
義母との時間を大切にするしかない
義母は、病院で2時間ほど過ごし、相当疲れたようです。帰りのタクシーでは、うつらうつらしていました。
お昼を食べて、夕方までぐっすり眠りました。
義兄のお見舞いに行ったことは、覚えていました。元気そうだったと言いました。でも、それ以上は何もありませんでした。
私にできるのは、義母とたわいもない話をして笑い合うことだと思います。でも、今、これが難しいのです。これからのことを考えると不安になり、いろんなことを明るく考えられなくて。
明日は、今週2回目のショートステイ。私は、久しぶりに外出します。