認知症になりにくいのは、気が強くて負けず嫌い人だと思う

認知症になりにくい人って、いると思いませんか?

義母は認知症がどんどん進んでいるのに、一方では、認知症とは縁のないような高齢者もいます。

 

ここでは、私の独断と偏見で、近所の高齢の女性2人の元気の秘密を探ってみようと思います。

 

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はっきりものを言うIさん

自分の気持ちに正直である

自分の気持ちに正直で、それを素直に表現できる人は、認知症になりにくいと思います。

Iさんは、義母の家の真ん前に住んでいます。義母より4つ下の85歳。

 

夫を20年前に亡くし、息子と2人暮らしでしたが、数年前に息子が結婚し、現在は1人暮らしです。近所に住む息子夫婦が、毎日様子を見にきます。

 

5年ほど前まで、毎朝、近くの土手を散歩していました。が、家の庭で転び、腰と膝を打ちました。何か月かの療養期間を経て、外に出られるようになりましたが、ウォーキングポールや杖を使わなければならなくなりました。

でも、人と会うのは好きなIさんは、歩行が困難でも、外に出ていきました。

外で時々会うと、話をします。

 

「お義母さん、今日も迎えの車が来たね(デイサービスのこと)」
「はい」

「楽しく行ってる?」

「はい。楽しいみたいです」

「私はそういうところ、行きたくないけどね」

「・・・」

 

悪い人ではないです。わかっているんです。そして、自分の気持ちに正直で、思ったことをはっきり言う人って、認知症になりにくいと思うんです。

自分の好きなもの、嫌いなものがわかっていて、自分の気持ちのままに行動できるので、ストレスもないのではないでしょうか。

ただし、あまり行き過ぎると、ただの「頑固な人」になります。認知症の症状の1つとして「頑固さ」がありますからね。

 

義母は、全く自己主張をしない人でした。他人に合わせ、家族に合わせ、いつの間にか、自分の考えを持たなくなってしまったのではないか。もっとわがままにふるまってもよかったのではないかと思います。

 

他人のことに興味がある

最近は、ご自身も、週に一度、デイケアに通うようになったそうです。要支援1の認定を受けて。

いつまでも意地を張っていてもしょうがないと思ったのでしょうか。

頭の方は、まだまだ衰えず、です。

 

最近、足腰の調子があまりよくないといって、外に出ることが減ってしまったIさん。でも、家の中からよく外を眺めています。

義母がショートステイを利用するようになったことも、義兄が救急車で運ばれたことも、私が今、義母の家に泊まっていることも、ぜ~んぶご存じのIさん。

他人のことに興味がある人は、常に情報に敏感なので、脳が活性化するのだと思います。

 

その点、義母は他人にはあまり関心がなく、人付き合いが少なかったので、Iさんとは全く対照的です。

 

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他人の世話をするのが好きなKさん

面倒見がよい

Kさんは、義父と町内会の役員を一緒にやっていた人です。年齢は、義母より4歳下の85歳。義父亡き後も、時々義母のところに来てくれていました。

料理を作っては持ってきてくれたり、どこかに出かけたといってはおみやげをくれたり。また、ゲートボールの旅行では、歩行が不安な義母に付き添い、助けてくれました。

本当に感謝です。

 

でも、ひとつ、困ってしまうのは、自分のことばかりしゃべること。義母はにこにこしながら聴いているのですが、疲れているのがわかりました。

 

嫌だと思っても一切顔に出さないのは、いいことなんだろうか。認知症が進んだ義母には、もう尋ねることはできません。

 

まだまだお元気なKさん

義母の認知症が進んできたら、Kさんはだんだん来なくなりました。義母では話し相手にならないと思ったのか・・・。

Kさんは相変わらず、お仲間と一緒に出かけたり、ゲートボールをしたりと忙しそうです。

 

腰が曲がっていますが、杖も使わずにしっかり歩いています。今は、Kさんが自宅の前を掃除している時に挨拶する程度ですが、いつも義母のことを気にかけてくれます。

頭はしっかりしていて、記憶力も相当なものです。

 

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IさんとKさんに共通していることは?

他人と話すのが好きである

IさんとKさんには、共通していることがあります。

まず、他人と話すのが好きだということ。

 

お二人とも、散歩の途中や買い物の途中に出会った人と、よくおしゃべりしています。私もお二人に会うと、ついつい10分以上は話してしまいます。

 

Iさんは、以前は「物をはっきり言う、きつい人」というイメージがありましたが、最近は、ずいぶん丸くなり、にこやかに話しかけてくれるんです。

Kさんは、相変わらず面倒見がよくて、ご近所の95歳の高齢の女性に、毎日おかずを届けているとのこと。頭が下がります。

 

年齢を重ねると、他人とコミュニケーションを取るのがだんだんおっくうになってきます。相手に合わせるのが面倒だったり、話をすると疲れてしまったり。

他人とあまりつき合わなくなると、認知症の症状が現れる。そして認知症になると、余計に他人とつき合わなくなる・・・。

いいことではないですね。

 

気が強く、負けず嫌いである

IさんとKさんに共通することの2つ目は、お二人とも気が強く、負けず嫌いだということ。

多分、私が嫁の立場になったら、彼女たちといい関係でいる自信はありません。

 

でも、自分の頭で考えてはっきりものを言う人は、主体的に生きている人だろうし、そういう人、認知症になりにくいのだと思います。

 

私は、義母の物腰の柔らかい性格が好きですし、この人だからこそ、介護しようという気持ちになりました。義母は、どこに行っても、「穏やかで笑顔が素敵な人」と言われます。

だから、周りの人に助けてもらえるのです。

でも、認知症になりました。どんどん進行しています。

 

すべてがうまくいくということは、なかなかないものですね。

 

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まとめ

私の独断と偏見で、近所に住む、頭が元気な高齢者をご紹介しました。

こういう傾向がある人がすべて認知症にならないというわけではないということを、お断りしておきます。

 

認知症になりにくい人というのは、それを避けるために何かをするわけではなく、自然と、頭を使うことをしているのだと思います。努力しなくても、毎日脳トレをやっているんですね。

 

すばらしいと思います。

 

私の周りにはまだまだ元気な高齢者がいます。また別の機会にご紹介しますね。

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