高齢者の入れ歯が合わない悩み。義母は訪問歯科医に救われた

高齢者の入れ歯が合わないと、介護する人はいろいろ悩みますよね。高齢になると入れ歯を使用している人が多いのですが、そのほとんどは合っていないといいます。

入れ歯は作ってから何度も調整する必要があるし、すぐに合わなくなるので、定期的にメンテナンスすることが必要です。

でも、高齢者にはそれが難しいのです。一人で歯科に行くことができない高齢者に、家族が付き添うとなると、それもまた大変です。

 

このページでは、入れ歯が合わなかった義母が、合う入れ歯に出会うまでをまとめています。食事がよく噛めるようになって、本当によかったと思います。

 

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義母の入れ歯をあきらめられない

合わない入れ歯を何年も使っていた

義母はずっと、合わない入れ歯を使っていました。食事の時に噛むのが大変で、食べ終わるのに時間がかかりました。大きな口を開けると、上の入れ歯が落ちそそうな状態です。

すでに何年も入れ歯を使っていましたが、私が歯科に付き添って入れ歯を作ったのは5、6年前。家の近くの歯科で作りました。すぐに合わなくなったのですが、こんなものだろうと思っていました。

2年くらい経って、知人が勧めてくれた歯科医に入れ歯の相談しました。すると、今残っている歯を全部抜くのがよいとのこと。総入れ歯にした方が、入れ歯が歯茎にぴったりくっつくというのです。

わざわざ歯を抜くことに抵抗があったのでその提案は拒否し、一応入れ歯の調整をしてもらいました。

が、すぐに合わなくなりました。特に下の入れ歯が合わず、本人が痛いと言うので、上の入れ歯だけを使い続けることに。

どこかにいい歯科がないかな、でも連れていくの大変だな。また前みたいに歯を抜けって言われるのかな、などと考えているうちに、何年か経過。

ケアマネジャーに相談しても、「皆さん、入れ歯が合わないと言っています。ある程度はしょうがないですよね」「結局、食べる時にはずしている人が多いんですよ」などと言われ、また放置。

とにかく誰かに相談しよう

義母の入れ歯の悩みを解決してくれたのは、現在のケアマネジャーでした。

新しいケアマネジャーに替わった時に入れ歯のことを相談したところ、「その人に合った入れ歯を使うことは、とても大切なことです。訪問歯科を探してみましょう」と言ってくれました。

なんと、すぐに訪問歯科の医師が来てくれることになり、義母の虫歯の治療や抜歯をし、入れ歯を作ってくれたのです。

さらっと書きましたが、それはとても大変で、時間がかかりました。最初の診療から入れ歯が出来上がるまで、約半年でした。

ケアマネジャーに相談しなくても、もっと歯科医の情報を集めるとか、実際に問い合わせをしてみるとか、いろんな手立てはあったと思うのですが、私が努力を怠っていたということは否定できません。

高齢者の入れ歯が合わないことに悩んでいる人へ。

まず、かかりつけの歯科医院に訪問診療してもらえるか問い合わせてみて、それが難しい場合は、他の歯科医院に問い合わせるとよいでしょう。

または、今かかっている主治医や介護職の担当者担当者(ケアマネジャーなど)に相談してみる、行政機関に相談してみるなど、いろんな方法で、訪問診療してくれる歯科医を探してみてください。

合う入れ歯に出会えてよかったこと

義母の入れ歯が入り、何か月かの調整機関を経て感じたことは、「合った入れ歯を使ったら、こんなによく噛めるようになるんだ」ということです。

それまで硬くて食べられなかったものが、食べられるようになりました。私は、義母の食事をやわらかいものにする必要がなくなり、楽になりました。

正直、ここまで楽になるとは期待していませんでした。

ただし、何度も何度も調整して、時間がかかりました。費用は、後期高齢者の医療保険で治療を受けたので、1割の負担で済んでいます。

1カ月に一度の診察が続いていましたが、それも今月で終わり、次回は半年後です。

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高齢者の入れ歯は面倒です

合う入れ歯を作るのは難しい

義母の体験を書きましたが、半年もかけて入れ歯を作るなどということは、ほとんどの人はやらないと思います。

私は今回はとことん義母の入れ歯作りにつき合おうと決めていたので、できたことです。また、歯科医院に通うのではなく、歯科医が家に来てくれて、しかもとてもよい先生であったことなども、治療を続けられた理由になっています。

もう一度言いますが、ほとんどの高齢者は、合わない入れ歯を使っています。ある時からその入れ歯を使うのをやめて、数少ない残っている歯だけで食事をするようになります。

歯周病や虫歯などで、ほとんど、あるいはすべての歯を失う人もいます。

入れ歯を使うことをやめ、歯茎だけで食事をする人も、けっこういます。私が以前勤めていたデイサービスでは、ふつうのかたさの食事でも、歯茎だけで食べている高齢者が何人かいました。

へえ~、歯が全くなくても、食べられるんだ! 最初は驚きましたが、そのうち慣れました。

ただ、歯がなく入れ歯も使っていない高齢者が4年間で認知症を発症するリスクが、歯が20本以上ある人の1.9倍であるという研究があります。咀嚼(そしゃく)能力の高い人ほどボケにくいということですね。

入れ歯のケアも大事

入れ歯は、作ったらそのままというわけにはいきません。

入れ歯洗浄剤に浸けたり、入れ歯を洗ったりすることができない高齢者もいるので、家族がそれをやらなくてはなりません。

残っている歯のケアも、しっかりやる必要があります。

入れ歯をはずさないで寝てしまうと、歯周病や、食べかすによる誤嚥(ごえん)につながることも。

また、高齢者に多いのが、入れ歯を紛失するということ。どこで入れ歯をはずしたか覚えていない、その後の行動も思い出せないとなると、探し出すことは困難です。

認知症が進んでいる人は特に、入れ歯の使用は注意する必要があります。

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まとめ

高齢者は合わない入れ歯を使っている人が多いと思います。介護が大変で入れ歯のことまでなかなか手が回らないということもあるでしょう。歯科医院への通院は、高齢者も家族も大変です。

そこで、訪問歯科の診療を受けることをおすすめします。かかりつけの歯科医院や主治医、介護職の担当などに相談して、訪問診療してくれる歯科医を紹介してもらいましょう。

 

食べることは生きること。毎日自分でしっかり噛んで食事ができることは、高齢者にとってはとても大切なことだと思います。

 

ただ、介護ではやらなければならないことが山ほどあります。入れ歯のケアまで手が回らないというのが実際のところだでしょう。

優先順位を考えて、できる範囲でやっていくということでよいのではないかと思います。

 

義母が訪問歯科での治療については、こちらにくわしく書いています。

⇒ 高齢者の入れ歯は問題多し。義母の歯のトラブルで苦労した話

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