介護者が突然入院することになったら・・・?
そんなことを今まで考えてもみなかったのですが、私の身に降りかかる事件が起きました。義母を一緒に介護していた義兄が、入院してしまったんです。
義母と同居していた義兄が突然いなくなり、近くに住む私が、ほぼ一人で義母の介護をしなければならなくなりました。
心の準備のできていなかったので、大変です。
あの日から1か月半、義母は無事に生活していますし、私も倒れずにいます。
義兄の病気は難しい病気で、どこまで回復するかどうかわからないそうです。でも、毎日、前向きに考えてリハビリに励む義兄は、奇跡を起こすかもしれません。
義兄がいなくなってから、また一段と認知症が進んだのではないかと思われる義母。もう、どうすることもできません。今回、初めて、施設入所も考えています。
私の身に起こったことは、誰にでも起こりうることだと思います。
まだ事態はどのように展開していくかわからない状況ですが、この辺で一度、今回のことを振り返ってみることにします。
義兄の痛みとしびれがひどく、救急車を呼んだ
その日も、いつものように朝8時半ごろ、義母の家に行きました。いつもなら義兄が義母の朝食を済ませてくれ、掃除を終えているころなのに、1階の電気が消えたままです。
どうしたんだろう。
2階に行くと、義兄がゆがんだ顔をして、ベッドに座っていました。
「痛くて動けない・・・」
夜中の2時ごろ1階のトイレに行き、帰ろうとした時、腰から下に、痛みとしびれを感じたそうです。やっとのことで2階まで戻り、なんとかベッドに入りました。
次に起きた時は、さらに痛みとしびれが激しくなっており、動くことができなくなっていたそうです。
ひたすら私が来るのを待つのみです。トイレに行くこともできなくなっていたため、便失禁していました。
夜になっても、食事も取れないほどの痛みが続いています。これは救急車を呼ぶしかないと思い、電話をしました。
義兄の入院で途方に暮れる
義母の食事その他もろもろのことを息子に頼み、私は義兄と一緒に救急車で病院に。
幸い、整形外科の診察を受けている病院に運んでもらうことができました。整形外科の当直医が診てくれるそうです。
待合室で待つこと3時間半。いろんな検査を受けてから、医師に呼ばれました。
義兄の病名は「急性脊髄炎(きゅうせいせきずいえん)」。脊髄が炎症を起こしているというのです。明日には神経内科に移り、さらにくわしく診てもらうとのこと。
その時の予定入院期間は、1カ月だそう(実際は、何カ月になるかわからない状況)。
いったい何が起こったの? この病気は治るの?
でも、とりあえず考えなければいけないのは、明日から義母をどうするかということ。
私は毎日、義母の家に泊まることに
義母にはしっかり話をしようと思い、義兄が入院したことを伝えました。義母もかつて何度か入院した病院だし、通院もしていたので、馴染みがあったので、義母はすんなり受け入れることができた様子。
でも、5分前のことを忘れる義母です。義兄を探しに2階に行ってしまうとも限りません(先日、そんな事件がありました)。毎日、繰り返し、同じことを義母に伝えました。
その後、何度か義母に確認したところ、「〇○病院に入院してるんだよね」と理解しています。
さて、問題は、義母の介護です。義兄にやってもらっていたことを、私がやらなければなりません。
認知症の義母を、長い時間一人にしておくことはできません。日中、それまでにも増して、義母の家と自宅とを往復することにしました。
それまで、夜、何度か義母のトイレの手伝いに行っていましたが、12時以降は、義兄が義母の様子を見てくれていました。
でも、こんなことになったら、私が義母の家に泊まるしかありません。選択の余地などないのです。
介護って、こんなに大変だったんだ~
義母はとにかく、夜、何度も起きます。
最初のころは、義母が起きていても気づかず、私が起きた時、義母はベッドに座ったまま眠っていました。でも、最近は、義母が起きるとすぐにわかるようになりました。
義母は、夕食を終えて、すぐに寝ます。それから朝までにだいたい4~5回、トイレに起きます。でも、今は自分でポータブルトイレに座ることができなくなってしまいました。
たまに、さっき起きたばかりなのに、ごそごそと起き出すことがあります。何度も続くと、私は「いい加減にしてよ!」と大きな声を出してしまいます。
食事は、準備して、義母が食べ始めたら、あとは義兄にお願いして、自宅に帰ってきていました。でも今は、義母が食べ終わるまで待ち、薬を飲んでもらい、歯を磨いています。
とにかく、時間がかかる。
介護は大変だ~。今まで何をしていたんだろう・・・。
義母のデイサービスとショートステイを増やした
今回、すぐにケアマネジャーに連絡すると、義母の介護認定の区分変更を提案してくれました。現在の「要介護2」から「要介護3」に変更するというものです。
認知症の進行や運動機能の低下などから、それは可能ではないかということでした。
要介護3になれば、利用できるサービスも増えます。デイサービスやショートステイの利用を増やすことで、私の介護負担を減らそうという配慮です。
まだ認定の区分は決まっていない段階ですが、デイサービスとショートステイの回数を、かなり増やしてもらいました(申請中でも、点数を増やすことができるそうです)。
デイサービスは、たまたま空きがある曜日を追加してもらうことができました。
ショートステイは、それまで1泊2日を月に一度だけだったのが、先月は、月に4回に増えました。今月はさらに6回に。しかも2泊3日の宿泊があります。
義兄は多分、介護が必要になるだろう
義兄の話に戻ります。
先ほども書きましたが、義兄の病気は急性脊髄炎といいます。どうしてこの病気になったのか、検査をしてもわかりません。
ここではくわしい治療については書きませんが、可能な治療を何度か受けました。
そして現在、歩行器で歩けるまでになりました。医師は最初、「歩けるようになるのは難しい」と言っていたので、ここまで回復したことに驚いているようです。
でも、多分、義兄は介護が必要になるでしょう。現在、夫が体調不良で介護に関わることができないため、介護はほぼ私がやるしかありません。息子と娘にも手伝ってくれるように頼み、今までよりも義母の家に行く回数を増やしてもらいました。
ケアマネジャーがすぐに手配してくれて、介護認定の申請をしました。今、結果を待っているところです。
義兄にとって、義母の介護は負担が大きかったと思います。私もかなりの部分を担っていたつもりでしたが、なんといっても、義母と一緒に暮らす義兄は、気の休まる時がなかったと思います。
この1か月半で、やっとそのことに気づきました。
義母の施設入所を初めて考える
義兄は近いうちにリハビリ病棟に移るそうです。どのくらいで退院できるか、わかりません。私はむしろ、できるだけ長く病院にいてほしいと思っています。
その間に、義母の介護のことを考えて、動かなければなりません。
夫と子どもたちとも、何度か話し合っています。義母の施設入所を初めて考えました。義兄と義母の2人の介護は、今の私たちには難しいのです。
義兄にもそのことを話し、理解してもらいました。
義兄は、とにかくリハビリを頑張ると言っています。医師の予想を裏切って、歩けるようになりつつあるのだから、もっともっと回復するかもしれません。そうしたら、義母を今までどおり、在宅で介護できるかもしれません。
義兄もそれを望んでいます。
まとめ
介護にあたっている誰かが急に倒れたら、介護が成り立たなくなります。
ケアマネジャーに相談して、介護サービスの利用を増やすなどの対応をしてもらうのがよいでしょう。必要があれば、介護認定の区分変更もしてもらえます。
私たちの家族は、今回、ケアマネジャーだけでなく、デイサービスの職員や介護ヘルパーに大きく助けられています。皆さんが私の身体を気づかってくださり、「無理をしないように」と声をかけてくださり、感謝しています。
昨日は、義母がショートステイに行ったので、自宅でたっぷり睡眠を取ることができました。
私が倒れたら、誰のことも守れなくなるので、休める時にはゆっくり休むことにします。