介護におけるおむつの悩みは大きいですよね。
介護を始めたばかりのころは、おむつの当て方も処理の仕方もわからず、とまどうばかりです。慣れてきたからといって、決して楽ではないおむつ交換。もし、これがなかったら、かなり負担が減りますよね。
しっかりおむつを着けても、尿漏れや便漏れが起こることがあります。義母の場合は、頻繁に起こりました。何度体験しても、絶望的な気持ちになります。
避けられないおむつの問題はどのように乗り切ったらいいのでしょうか。
ここでは、介護でのおむつの問題について考えてみたいと思います。紙おむつ歴10年以上になる義母の体験が参考になればと思います。
高齢者のおむつの使用量は増えていく!
義母の紙おむつ歴は、長いです。いつごろから使い始めているかはっきりとは覚えていないのですが、10年以上になることは確かです。
さらにさかのぼると、尿漏れパッドを自分で買ったり、私が頼まれて買ったりしていました。
その後、義母は介護認定を受けました。介護保険で紙おむつの助成があると知り、申請しました。それからずっと支給を受けています。
現在は、申し込めるギリギリの点数まで支給を受けていますが、それだけでは足りなくて、毎月、パッドを2袋、買い足しています。
義母は、たくさん紙おむつを使う方だと思います。もし、介護保険での助成がなかったら、毎月のおむつ代は相当なものになっていたでしょう。
使用する紙おむつの量は、年々増えています。そしてさらにこれからも増え続けると思われます。
認知症でも自分の排泄は管理したい!おむつの処理はどうする?
排便・排尿で失敗してしまうことも多く、介護する人は大変な思いをしています。中には、紙おむつを拒否する人もいると聞きます。おむつを使用せずに失敗してしまうとは、さらにご家族の負担が大きいと思います。
義母は、おむつは嫌だとは言いませんでしたが、汚れたおむつの処理に関してはとても気を遣っていて、広告や新聞紙にくるんでから、輪ゴムで留めていました。だんだん自分では上手にできなくなってきましたが、おむつの処理は、ほぼできています。
義母は、自分の汚れたおむつをきちんと捨てたいという思いが強いのだと思います。
少し前までは、未使用のおむつを広告紙でくるみ、輪ゴムをかけて、トイレに置いていました。それを義母自身がやっていたので、義兄や私が途中から引き継ぎました。でも、しだいに面倒になってきたので、今では、トイレに紙おむつと新聞紙(半分に切ったもの)と輪ゴムを置いています。
輪ゴムは、捨てるおむつがかさばらないようにするためには有効なのですが、資源の無駄遣いだと思うので、もう使用をやめようと思っています。
それにしても、紙おむつのゴミの量、なんとかしたいと思うのですが、どうしようもありません。毎回、こんなにゴミを出してごめんなさいという思いです。
介護保険で紙おむつの助成を受けるにはどうしたらいいの?
紙おむつの代金は、ばかになりませんよね。リハビリパンツだと、その吸収量にもよりますが、1袋1500円~2500円くらいします。パッドは1000円から2000円くらい。枚数はおむつによってさまざまなので、ごくアバウトな書き方ですが。
以前、私が介護職員としてデイサービスに勤務していた時、こんな利用者さんがいました。おむつ代がかかるのでなるべくおむつを交換しないでほしいと、家族の要望がありました。明らかにおむつが汚れていても、このままでいいと言うのです。
デイサービスでは、通常、利用者は自分の家からおむつを持参します。私も、義母のデイサービスには、おむつが足りなくならないように、いつもたくさん入れておきます。でも、そのようなことができない人もいるんですね。
おむつ代は、介護する家族の家計を圧迫するくらい、大きな負担になる場合もあります。
介護保険で紙おむつの助成が受けられます。相談窓口である地域包括支援センターやお住まいの市区町村の福祉課などに問い合わせてみてください。
地域によって、助成してもらえる金額はもちろん、対象となる資格もそれぞれです。何歳以上からと決められているところもあれば、たとえば「要介護3以上」などと決められているところもあります。
おむつ使用における尿漏れの悩みをどうする?
おむつの使用でよく聞かれるのは、尿漏れの悩みです。
これはいろんなケースがあります。まず、おむつが吸収できる量に対して、尿の量が多い場合。これは、吸収量の多いおむつに変更することで、解決できることがあります。
次に多いのは、パッドがずれていたり、パッドのあて方が適当でないケースです。男性は、男性器全体を包み込むように巻きます。男女いずれにしても、すき間ができないようにパッドをあてるのがコツです。
義母のおむつは、いろいろ使ってみて、現在のおむつに落ち着きました。おむつの使い方については、ケアマネージャーや理学療法士、ヘルパーさん、デイサービスの職員など、相談できる人には片っ端から相談していた時期がありました。どんなあて方をしても、尿漏れしてしまった時です。結局、パッドの種類を変えたことで、解決しました。
義母は、紙パンツの中にパッドを入れています。頻繁に交換するのはパッドで、紙パンツは、尿が多くてパッドから漏れてしまった時や、便が出て汚れてしまった時などに、交換します。最低1日1回、多い時で3回くらい換えています。
最近困っているのは、ズボンと紙パンツを下ろす時に、尿が漏れてしまい、脱いだものすべてを濡らしてしまうことです。
認知症の人の夜中のおむつをチェック!1人でトイレに行ける人の場合
少し前から、義母のおむつの減り具合が早くなりました。義母は36枚入りのパッドをだいたい5~6個、使います。ところが、この量では足りなくなった時がありました。新しい袋を開けたばかりなのに、「え、もうこれだけしか残ってないの?」ということが増えました。
義母がデイサービスに行かない日、私が義母のトイレに付き添うのは1日に3回くらいで、あとはヘルパーさんと一緒に1回。それ以外は義母が一人でトイレに行きます。特に夜中のトイレの回数が多く、3~5回くらいです。
夜中に捨てたおむつの枚数を数えれば、夜中に何回トイレに行ったか、わかります。
でも、回数だけでは、義母の排泄の状況を理解することはできないと思い、2カ月くらい前から、捨てたおむつをチェックするようにしています。
3日に一度くらいの割合で、汚れていないおむつが新聞紙にくるんで捨てられています。私はそれを、またトイレの棚に戻します。
義母の便は私が管理しているのですが、夜中に便が出ることも多いようです。義母はそれを覚えていたり忘れてしまったりします。普通の便が出たのか、やわらかい便が出たのかも、覚えていません。
捨てたおむつに便が付着していれば、夜中に便が出たことがわかります。もちろん、便が出たのにおむつには付着しないこともあるので、これだけでは完全なチェックはできないのですが。
これはけっこう面倒な作業なので、いつまで続けられるか自信がありません。また新たな悩みが出てくると思うので、その都度考えて、行動していこうと思います。
まとめ
介護でのおむつの問題は避けられません。使用しているおむつの形態や種類も違うので、悩みもさまざまだと思います。
在宅で介護しているご家族は、毎日、おむつの処理に頭を悩ませていることでしょう。ゴミの量も相当なものだと思います。
高齢者のおむつ代は、家計を圧迫するくらい高額になることもあります。介護保険で助成が受けられるかどうか、地域包括支援センターや市町村の福祉課などに問い合わせることをおすすめします。
尿漏れや便漏れなどがある場合は、おむつの種類やあて方をチェックしてみてください。いろいろやってみるしかないというのが、正直な感想です。ケアマネジャーやヘルパーさんに相談してみると、よい方法が見つかるかもしれません。
面倒で大変なおむつ交換ですが、本人が少しでも気持ちよく過ごせるようにしてあげたいですよね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。