ショートステイで転倒。義母の痛い体験から学んだこと

ショートステイで転倒し、骨折その他、けがをする高齢者が多いそうです。

 

義母は先日、新しいショートステイを利用したその日に、転びました。幸い、背中を打っただけで、大事には至りませんでした。

施設の職員から謝罪の言葉がありましたが、転倒が予測されていたにもかかわらず、きちんとした対策を取らなかったこちらにも責任があります。

 

高齢者がショートステイで転倒するのを防ぐためには、その人の行動パターンを想定し、どんな注意をしてもらいたいのかを施設にきちんと伝えることが大事です。

 

このページでは、義母がデイサービスで転倒し、夜、私が施設を訪問したという体験について、書いています。

そして、ケアマネジャーと相談し、ショートステイでの転倒予防について考えたこと、家族が事前にやっておくべきことについて、まとめています。

 

 

【義母がショートステイ初日に転倒】

 

義母がショートステイを利用するのは、5年ぶりでした。前回は、今よりも頭がはっきりしていました。

現在、義母は、家の中では手すりを使って歩き、外では、家族の付き添いのもと、歩行器を使って歩きます。

 

先月の担当者会議では、ショートステイで車椅子を使うか、歩行器を使うかが保留になっていました。リハビリの先生が義母の歩行の様子を見て決めるということにしていたのです。

 

ショートステイ利用の直前に、先生が「膝の調子がいいみたいなので、歩行器で大丈夫だと思います」と言ってくださったので、歩行器で行くことになりました。

 

ところが、義母は、歩行器を使おうとして、転んでしまったんです。

夕食が終わり、隣の人が立ち上がり、自分のシルバーカーで歩き始めたそうです。すると、義母もあわてて立ち上がり、歩行器に手をかけようとして、足をすべらせました。

窓の近くに座っていた義母は、後ろに倒れ、窓のカギに背中をぶつけた後、しりもちをつきました。

 

 

【夜、施設に義母の様子を見に行く】

 

私が施設から連絡を受けたのは夜9時ごろでしたが、義母の転倒は、6時ごろだったそうです。

電話してくれたのは、夜勤の職員でした。

義母が夕食後に立ち上がろうとして転倒し、後ろの窓ガラスに背中ををぶつけた後、しりもちをつき、頭も少し打っているとのこと。

今は痛みはおさまり、寝ているということでした。

 

大きな怪我はしていないから、大丈夫。何かあったら、連絡をくれるはず。そう思って、いったんは落ち着いたのですが、頭も打っているというのが気になりました。

初めての場所で転んでしまい、痛くても我慢しているかもしれない。時間が経つと痛みが増すかもしれない。

そんなことを考えたら、いてもたってもいられなくなり、施設に電話して、自転車で義母のいる施設に向かいました。

 

【歩行器は使わず、車椅子になった】

 

私が義母の個室に行ったとき、職員がちょうど義母の排泄の介助を終えたところでした。

いつもなら、転んだ後、そのときの状況をすぐに忘れ、転んだことさえ忘れてしまうのに、今回は、転んだ状況を細かく話してくれました。

 

職員は、痛みがおさまったと言うけれど、私は義母のシャツをまくってみました。うすい線のようなあざを見つけ、さわったとたん、「痛いっ!」と義母。

預けてあった痛み止めのテープ(モーラステープ)を貼ってもらいました。「ここにも貼って」とおしりを触りました。あざにはなっていませんでしたが、痛みがあるそうです。

 

義母は、翌日は歩行器の使用をやめて、車椅子に乗ることに。また、入浴はやめてもらうことにしました。

 

私は、何か変わったことがあったら連絡してくださいと頼んで、帰ってきました。

 

 

【まずは安心、でもスッキリしない】

 

翌日は、施設からケアマネジャーに連絡がいったそうです。

私たち家族にはもう連絡はなく、義母が帰宅したときにも、職員が「お変わりありませんでした」と言っただけです。

 

でも、義母が無事に帰ってこられて、よかった。まずは安心しました。

転んでしまったけれど、義母は笑顔で帰ってきて、楽しかったと言います。

 

それはよかったのですが、私は、この状況をどうしたらいいのか、少し落ち着いて考えようと思いました。

 

義母が転倒しやすいということは担当者に伝えてありましたが、食事の介護にあたっている時は、目が行き届かないこともあります。そういうことを想定すべきでした。

そのうえで、歩行器を使用するか、車椅子にするかを検討し、必要があれば、職員に相談することもできたはずです。

また、リハビリの先生が、「私の連絡の取り方がうまくいかずにこのようなことになってしまい、申し訳ない」と言ってくれました。歩行器を使いたいと希望したのはこちらなので、先生に迷惑をかけてしまい、こちらこそ申し訳なく思っています。

 

 

【ケアマネジャーに相談。転倒予防について考える】

 

すぐにケアマネジャーの訪問の日がきたので、今回のことを相談しました。

私は、今回の義母の転倒の責任を施設に問うつもりはありません。それよりも、何が問題で、どうしたら次回からこのようなことを避けられるかを考えたかったのです。

 

ケアマネがーが、ショートステイでの義母の転倒について、どこに責任があるのか、まとめてくれました。

・転倒が予測されている利用者だと知ったうえで、注意していなかったとしたら、施設側の責任が大である。今回は、転倒に注意が必要であるということは伝えていた。

・どんなに注意していても、転倒は起こるもの。その場合は、施設はすみやかに家族に連絡すべきである。しかし今回は、連絡が少し遅れた。

・夜間の転倒防止として、センサーマットをつけているなど、転倒予防の対策はなされている。

 

以上から、施設が転倒予防の対策を怠っていたとはいいがたいという見解になりました。

 

ケアマネジャーは、今回、転倒してから家族に報告するまでに時間がかかりすぎたことは問題であると指摘し、施設側に連絡してくれました。

私は、再度施設に行き、転倒の詳細を教えてもらうことにしました。あくまでもクレームのためではないことを伝えて。

 

 

【事前にできることをやっておく】

 

施設は広く、大勢の利用者さんがいます。その中で、義母だけに注意をはらってもらうことは不可能です。

そこで、次回からは、歩行器を使って歩くのではなく、車椅子を押してもらうことにしようと思います。

 

もしかして、歩行器の使用も可能な施設が別にあるかもしれません。これから、他の施設も見学してみようと思っています。

 

少しでも歩いてほしいと欲を出せば、転倒のリスクが増えます。車椅子にすれば、転倒するリスクがゼロではないにせよ、今回のように、勝手に立ち上がって転ぶということはなくなります。

 

どんな場合でも、ケアマネジャーに相談することが大事だと思います。施設の担当者と直接話すこともありますが、ケアマネジャーに間に入ってもらうと、スムーズに事が運ぶことが多いのです。

 

ケアマネジャーにアドバイスしてもらったのは、事前に手紙を書いて、義母の状況を細かく書いて知らせるとよいということです。

利用する当日は職員とゆっくり話す時間がないので、施設から渡された用紙とは別に、さらに義母の様子や依頼の内容を詳しく書いた手紙を用意しようと思います。

 

自宅で転倒する高齢者がショートステイを利用するときは、施設での転倒の可能性も十分考えておくべきです。

その人の行動パターンを予測して、どういう注意をしてほしいのか、あらかじめ施設に伝えておくのがよいでしょう。

 

 

【まとめ】

 

ショートステイでの転倒はあってはならないことですが、よくある事故だそうです。転倒して骨折し、入院に至る場合もあります。

 

転倒の可能性があることはケアマネジャーや家族がすでに施設に伝えているはずですが、直前に再び確認することが大事です。

 

家族は、本人がどんな時に転ぶことが多いのか、どのような注意が必要なのか、などをしっかり職員に伝えてください。

対策を立てずに転倒して、後から施設の責任を追及しても、遅いのです。

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